00016_人生をうまいこと送るためのリテラシーその3(完):「安全保障を忘れず、時間を大切に、そして、肩の力を抜いて、気楽に、気軽に」

人生をうまいこと送るためには、人間関係の形成・構築(とリストラ)も重要、ということで、前回、「成功した人間の近くにいて、非認知情報を含めてじっくり観察し、たんなるビヘイビアだけでなく、思考や哲学や価値観やスタイルや生き方や美学に至るまで、徹底して模倣」しましょう、と言いました。

とはいえ、安全保障課題として、足を引っ張られないようにすることも大切です。

強者や幸運な者と交わるべし、とはいうものの、負け犬を馬鹿にしたり、見くびったりするのは危険です。

「一人の馬鹿は、一人の馬鹿である。二人の馬鹿は、二人の馬鹿である。一万人の馬鹿は、”歴史的な力”である。」

これは、日本一の毒舌女性インテリ、塩野七生が『サイレント・マイノリティ』(新潮社、1993年、163頁)で書いていた一文です。

 足を引っ張られないように、最低限の付き合いをして、人間関係が悪化しないように処置をしておいてください。これは、「安全保障」として重要な意味があります。

「中途半端に、優秀な人間」はアホの真似ができません。

「本当に、優秀な人間」は、アホになれます。
「アホ」以上に、「アホ」になりきり、「アホ」ができます。
「デキる人間」とは、「本当のアホよりも、頭悪そうに、平然と、ナチュラルに、アホの真似ができ、笑顔でアホと戯れることができる人間」です。

こういう点に関して、私がリスペクトする芸能人は(中略)です。

マジで、(中略)のようになりたい、と思っています。

(中略)は、一般的には、おバカで天然なタレント、と言われています。

ですが、違います。私は、知っています。

(中略)は、バカでも天然でもありません。

緻密に計算されつくし、完璧に作られたキャラです。

(中略)のお父さん、某B国籍の(中略)氏は、詐欺容疑で国際指名手配を受けたことのある、世界を股にかけて活動している、著名な方です。

容疑が事実であるとすれば、国際詐欺師です。
私の小さいころからの憧れの人物、「ルパン三世」と同じランクの人物です。

国際詐欺師は、バカでドンくさく、気の利かない人間では務まりません。

頭が切れ、英語ができ、エレガントに振る舞え、国際社会を知り尽くし、行動力があり、大胆不敵で、柔軟に対応でき、何より、人を魅了する(中略)、もといオーラがないと、絶対できない商売です。

教師や公務員やサラリーマンや専業主婦の方々といった、ごく普通に暮らしておられる善男善女の皆様、それに、私のような「知能もイマイチ、度胸も根性もなく、机の上で、刺激のない、平凡な仕事を地味に行うしか能のない、市井の凡人」などは、何回生まれ変わってもなれないのではないでしょうか。

そんなお父さんのDNAを引き継ぎ、長く一緒に暮らしていた(中略)がバカなわけがありません。

確実に、ドえらいIQをもって、冷徹な計算をし尽くし、シビアな商売人の気質をもっているはずです。

だから、すごいんです。

究極です。

まさに、タレント(a talented person。天賦の才能ある人間)なのです。

え?よく理解できない?

「えーとね。そうねー。そうだねー。うーん。多分あなたにはわからないと思うー。かな。んふふふっ。」

話は変わります。
楽しい人生を送るためには、貴重な資源を無駄に使わないようにすべきです。

世の中で最も貴重な資源は何か?

それは時間です。

時間を大事にしてください。

カネより、命より、健康より、大事なのは時間です。

ガンになったとき、医者がやっていることのほとんどは時間稼ぎです。
死ぬまでの時間を、1ヶ月を3ヶ月に、3ヶ月を1年に、1年を2年にしているだけです。

ほとんどのガンは、一定程度進んだら、まず治りません。
絶対死にます。
そんなある程度進んだガン患者に対して、カネとエネルギーと高度な医療技術をかけてガン専門医がやっていることは、死ぬまでの時間を先延ばしするための努力です。

逆に言えば、そのくらい、時間は貴重なのです。

カネがあっても時間は買えませんが、時間さえあれば、なんでもできます。

くだらないこと、無駄なことに費やす時間をなくしましょう。

知り合いの弁護士の名言です。

「千里の道はジェット機で」(制作/著作:井藤公量弁護士)

千里の道を、バカみたいに、一歩一歩歩いていませんか?
時間の無駄です。

「千里の道はジェット機で」行くのが最も正しい。

昔の映画に出てきたアフリカのブッシュマンは、千里の道を歩くことしかできませんでした。

ジェット機の存在を知らないからです。

ジェット機という交通手段の存在や、チケット購入方法や搭乗方法を知らないと、ジェット機には乗れない。

効率的な方法の模索・発見と選択には、特に、知的に苦しく、脳に負荷がかかることがあります。

この種の知的・精神的ストレスやプレッシャーをエネルギーに転換し、効率的な方法を探し出し、ブレークスルー(課題突破)する。

この種の頭脳・精神面における負荷は、成功体験と相まって、人生に心地よい刺激をもたらし、健康に良く、若々しさをもたらします。

とはいえ、無駄な努力、不効率な努力には全く価値がありません。

全く不可能なこと、絶対できないことを努力しても、人生、時間の無駄です。

ドラッカーは、「強みの上に築け(Build on strength)」「得ての上に自らを築け(Build on your own strength)」と言いました。

人間は強みを知り、強みを活かすべきです。

弱みを克服している間に一生が終わってしまいます。

弱みを克服するだけで終えてしまう一生ほど、無駄で、無意味なものはありません。
それこそ、弱いところは、カネやコネで調達すればいいのです。

正しく物事の本質を見ぬく知性を身につけ、明確な目的を持ち、とっとと課題の発見・特定を行い、当該課題を処理するための合理的な選択肢を抽出し、もっとも効率的な選択肢を選択し、「目的優先、世間体軽視、常識無視」の姿勢で、誰よりも、早く、スマートに結果を出し、余った時間で人生を楽しみましょう。

以上、一般的ではない、美しくも、清らかさもない、マインドセットやリテラシーをお伝えしましたが、これらのことを、「肩に力を入れ、眦(まなじり)を決して、鼻息荒くして、暑苦しく、見苦しく、我武者羅にやる」なんて、品のないことは、どうぞおやめください。

力を入れず、スマートかつエレガントに、周囲とうまく折り合いをつけながら、しれっとやってください。

ゴルフも、商売も、恋愛も、人間関係も、人生も、肩に力を入れて、いいことは一つもありませんから。
(連載おわり)

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