自分の会社に将来性がなく、かつ新しいキャリア形成に向けた具体的かつ現実的な可能性を見つけることができ、自分のより大きな成長のために現在の勤め先を辞める場合の具体的方法について述べます。
会社側が従業員を解雇する場合には、法律上、大きな制約が課せられています。
私が、企業側の顧問弁護士として、クライアントである企業に解雇事件において助言をする際、
「『結婚は自由だが、離婚は不自由』と同じで、法律上『採用は自由だが、解雇は不自由』です。これを前提に事件の処理を考えましょう」
と必ず前置きをします。
しかしながら、これは、企業側が従業員を無理やり辞めさせる場合の話であって、従業員側が企業を見限るには、法律上何の制約もありません。
無論、社会人として、
「上司に早めに相談する、引き継ぎをきっちりやる、その他迷惑がかからないように配慮する」
といったことは推奨されます。
ですが、これらも所詮、礼儀・道徳のレベルの話です。
法律上は、「従業員は辞めたいときに辞められる」というのが大原則です。
企業や上司が、
「人手不足だから困るので辞めないでほしい」、
「育成責任を問われるから、私が異動になるまで辞めるな」
と退職に反対することがあります。
酷い場合、陰湿なイジメや有形無形の暴力を使って「辞めるな」と脅す場合もあるようです。
しかしながら、従業員がこのような横暴な要求に従う義務は一切ありません。
余りに酷い場合は、労働基準監督署(労働基準法第5条違反に基づく是正申告等)や弁護士に相談すべきですが、いずれにせよ、こういう専門家あるいは専門機関の手にかかれば、会社の妨害もすぐに止まります。